九州遺産の旅

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西都原古墳群 [宮崎県西都市]

菜の花と桜に彩られた日本最大級の古墳群

かなり昔のことだが、某ビール会社のCMで、見渡す限りに黄色に染まった菜の花をバックに、俳優・仲代達矢が旨そうにビールを飲むシーンがあったのを覚えていらっしゃるだろうか?余りにも鮮やかに黄金色に輝いていたあの美しい菜の花畑。今も鮮明に私の脳裏に焼きついて離れないあの風景を、いつかは直にこの眼で見てみたいと思っていた。

その憧れの風景が、今、まさに私の目の前に広がっている。見渡す限り広がる三十万本の菜の花と、二千本の桜の花との協奏曲(コンチェルト)。美しい早春の花々に彩られた古代遺跡、それがここ『西都原古墳群』である。

西都原古墳群は、宮崎県のほぼ中央に位置する西都市の西方を南北に走る日本最大級の古墳群である。「古事記」「日本書紀」から語り継がれる天孫降臨(てんそんこうりん)神話で有名な、瓊瓊杵命(ににぎのみこと)の御陵とされる男狭穂塚(おさほずか)や、その妻・木花開耶姫(このはなさくやひめ)の御陵とされる女狭穂塚(めさほづか)をはじめ、大小さまざまな古墳三百十一基が点在している。咲き乱れる菜の花の中に、まるでUFOが軟着陸したように浮かんでいるのは、『鬼の窟古墳』(おにのいわや)と呼ばれる横穴式石室古墳。木花開邪姫に恋した鬼がこの窟を作ったという伝説が残っている。

そんな古代ロマンに満ちた古墳群が、毎年春になると満開の菜の花や桜の花に埋もれる。そして大部分の古墳は、美しい花々に埋もれながら、いまだ発掘されないまま、多くの謎を秘めつつ千数百年の時を眠り続けているのである。うららかな春の陽光を浴びながら、古墳群の中に佇んでいると、遙か神話時代の美しい日本の姿に想いを馳せずにはいられない。

敷地内には、「古事記」「日本書紀」にちなんだ神話の場所をたどる『記・紀(きき)の道』が整備され、悠久の時の流れを感じながら散策することもできる。隣接する西都原考古博物館や古代生活体験館で、古代人たちの息使いを感じてみるのも楽しい。

取材・文/前田 信次

DATA

西都原古墳群

(問) 西都市観光協会 ・0983-43-1111

【URL】http://www.kanko-saito.ecnet.jp/

(料)無料

【アクセス】九州自動車道西都ICから約5km

 

 

 

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