九州遺産の旅

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JR門司港駅 [福岡県北九州市]

門司港レトロのシンボルとして愛され続ける、九州最古のモダンな駅舎

1、門司港駅外観異国情緒溢れる街並みが人気を呼び、全国から200万人もの観光客が訪れる門司港レトロ。その中心となっているのが、九州最古の歴史を持つ「JR門司港駅」である。

左右対称のネオ・ルネッサンス様式のモダンな建物。鳥が翼を広げたような外観。高い天井、太い円柱、窓枠の優美な彫刻。大規模な改修が一度も行われていないにもかかわらず、時代を経ても色褪せないその造形美には驚嘆させられるばかりである。

門司港駅が完成したのは大正三年(1914年)。門司は繁栄を極めていた。北九州工業地帯の生産力が増すにつれ、門司港は大陸貿易の拠点となり、横浜や神戸と並ぶ貿易港にまで発展。大手商社・海運会社・銀行などが相次いで進出し、競ってハイカラなビルを建設した。欧州航路の寄港地にもなり、商店には舶来品が並び、ジャズが演奏され、ガス灯が点り、大正モダニズムの熱気が街中に渦巻いていたという。

しかし終戦後、中国の共産化と共に大陸貿易は激減。1942年に関門橋、1958年に関門国道トンネル・新幹線などが相次いで開通、門司港は高度成長から取り残され、街は衰退の一途を辿った。歴史的な建造物も潮風に曝されて風化し、その荒廃ぶりは目を覆うばかりであった。

その惨状を救ったのが、1988年から北九州市が取り組んだ「門司港レトロ事業」である。港湾地区に点在する歴史的建造物を活用しながらウォーターフロントの整備を進め、都市型観光拠点として見事に再生させたのである。それにしても歴史は皮肉なものである。高度成長に乗り遅れ、置き去りにされたことが門司港に幸いしたのだ。多くの歴史的建造物が壊されずに残っていた。その“近代の化石”ともいえる建築群が、貴重な資本となって「門司港レトロ」の基礎をなし、「門司港駅」の存在をさらに輝かせたのである。

そんな新しい観光地の顔として再出発した門司港駅。これからも、幾多の歴史の変転をその身に深く刻み込みながら、多くの旅人に愛され続けることだろう。

 

門司港ホテル 0哩標

取材・文/前田信次

DATA

JR門司港駅

TEL 093-321-8843 【住所】福岡県北九州市門司区西海岸1-5-31

【アクセス】九州自動車道門司ICより8分、北九州都市高速道路春日ランプより5分

 

 

 

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