九州遺産の旅

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九州国立博物館 [福岡県太宰府市]

日本文化の形成をアジア史的観点から見つめ直す、九州初の国立博物館

太宰府天満宮から続く森の中を抜けると、眩しく輝く近未来的な建造物が忽然と姿を現す。まるで最新のスタジアムを思わせるその姿に、私は軽い驚きさえ覚えた。ここは「九州国立博物館」。東京・奈良・京都に次ぐ四番目の国立博物館で、九州初の開館である。

1、外観(メイン) この地に「九州国立博物館」が開館するに至ったきっかけは、明治32年、日本美術の復興に尽力した岡倉天心(※注1)が発した「古代美術の点よりすれば、九州に於いて九州博物館設立の必要を認む」という一言であった。爾来、実に百年以上の長きを経て、アジアとの交流の歴史に焦点をあてた、新しい時代の博物館が誕生したのである。

波打つ屋根に総ガラス張りの壁面という尖鋭的なデザイン。ジャンボジェット機2機が納まるという巨大さは、やはり尋常ではない。一階にはアジア文化体験エリアやミュージアムホール、二階には収蔵品や保存修復のための施設、3階では古今東西の選りすぐりの文物を蒐集した特別展が開催され、4階は日本の対外文化交流を通史で見ることができる常設の文化交流展示室となっている。

展示品は、宮地嶽古墳出土品や沖ノ島遺跡出土品など、国宝・重要文化財を多数含む約八百件。収蔵庫や研究室などをガラス張りにすることにより、希望者はバックヤードツアーで保存や修復の様子が見学でき、既存の博物館にはない大変新鮮な印象を受ける。また、一階にある「あじっぱ」では、日本の歴史の中で交流のあったアジアやヨーロッパの国々の生活文化を体験できる。各国の民族衣装を試着できるのも面白い。

動く歩道とエスカレーターのアクセストンネルを使えば、わずか4分で太宰府天満宮へと到着。日本・アジアの文化と歴史を体中に感じた後は、太宰府天満宮の参道で、名物の梅ヶ枝餅食べたり、昔ながらの門前町を気ままに散策したりするのもいい。

取材・文/前田信次

※注1 岡倉天心(おかくら・てんしん)
横山大観、菱田春草など近代を代表する日本画家を育てた美術界の先駆者。日本美術院の創設者で、九州博物館設立を提唱。アジアの文化・思想を世界に発信し、代表作「東洋の理想」冒頭の「アジアは一つ」は有名。

DATA

九州国立博物館

福岡県太宰府市石坂4-7-2  TEL0570-008886(ハローダイヤル)

(営)9時30分~17時(入館は16時30分まで) (休) 月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日) (料)大人420円 高校生・大学生130円

(アクセス)西日本鉄道太宰府駅下車後、徒歩10分。九州自動車道太宰府IC・筑紫野ICから高雄交差点経由で20分

 

 

 

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