子供に確実にウケる温泉(冷泉)ベスト3
今回は夏休み旅行計画準備号ですので、「夏休み期間に子供を連れて行ったら確実にウケる温泉(冷泉)」ベスト3をご紹介いたします。
まず一番目が「寒の地獄」。やまなみハイウェイを牧の戸峠から長者原方面へ向かう途中の右側にあります。源泉13℃の冷泉です。冷泉浴槽は混浴のため、水着か下着で入浴します。浴槽の足元からは毎分2160ℓという大量の冷泉がこんこんと湧き出ています。最初は全身にピリッとした刺激を感じますが、これは冷泉の成分のため。一口に13℃と言っても、これは井戸水と同じレベルの水温でとにかく冷たい。ひたすら我慢すること約10分、体に震えがきはじめたら、水滴を拭き取らずにストーブの置かれた暖房室へ。これを数回繰り返すことで体が冷泉の成分を吸収し、皮膚病(水虫等)、リウマチ、神経痛などの改善をもたらします。ほかに冷泉を加熱した大浴場があり、ここにも小さな冷泉風呂が備えてあります。
次にご紹介するのは「赤川温泉」。久住山懐の標高1100mの地に一軒だけポツンとある旅館「赤川荘」。宿のすぐ脇を渓流が走り、周囲は手つかずの原生林だけ。そんな秘境の宿の温泉です。湯は自然湧出している源泉から引いたもの。硫化水素を豊富に含み、26℃という低温で白濁するという日本国内でもトップクラスの濃度の硫黄泉です。また、遊離炭酸濃度は1ℓあたり1300mgですから、心臓の湯といわれる炭酸泉であるとも言えるのです。
26℃の源泉を加熱せずにそのまま使っている浴槽と、40℃まで加熱した浴槽があり、加熱湯で体を十分に温めた後、冷泉に浸かるのがここでのオススメの入浴法。これを2、3度と繰り返すことで代謝機能が活発になり、温泉効果が高まるのです。また、冷泉を上がり湯にすることで湯冷めしにくくなります。
内湯の奥には源泉そのままの冷泉で満たされた乳白色の大露天。この露天から正面に落差10数メートルの「雄飛の滝」を見ることができます。
最後は「壁湯温泉」。九重町の「旅館福元屋」の露天風呂です。旅館で入湯料を払い、川沿いに下りていくと左が町田川、右が露天の洞窟風呂。この風呂は岩盤が川に削られて自然にできたもの。源泉が岩壁の奥からこんこんと湧いています。湯はさらりとした肌あたりの単純泉で、湯温39℃とちょっとぬるめ。瀬音を耳に、滔々と流れる清流を眺め、じっくりと湯に身を委ねるひととき。極上のリラックスタイムが過ごせます。
なお、洞窟風呂は混浴ですが、すぐ隣に女性専用の小さめの洞窟風呂があります。
寒の地獄
℡09737-9-2124
大分県玖珠郡九重町飯田高原
(料)中学生以上500円 4歳以上300円 (営)9~17時 (休)不定
赤川温泉
℡0974-76-0081
大分県竹田市久住町赤川
(料)中学生以上500円 小学生300円 幼児200円 (営)9~19時 (休)不定
壁湯温泉
℡09737-8-8754
大分県玖珠郡九重町町田壁湯
(料)中学生以上300円 1歳~小学生150円(営)7~22時 (休)なし
取材・文/緒方渉午